ムーンウォークのやり方|バックスライドに耐えうるつま先の練習方法

マイケル・ジャクソンのムーンウォーク(バックスライド)のしくみから表現のポイントまでを全10回にわたり解説していくシリーズの第3回目です。
ムーンウォーク講座|10のステップで上達するムーンウォークのやり方
マイケルのムーンウォークを従来のハウツーや完全コピーではなく「クリエイティブの観点」から解説します。
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ムーンウォークのやり方|バックスライドに耐えうるつま先の練習方法

前回(第2回)の「ムーンウォークのやり方|マイケル・ジャクソンのつま先の使い方」では、クオリティーの高いバックスライドを表現するためには、つま先の指まで意識を行き届かせ、つま先の指を立ててバックスライドする事が重要と解説しました。

これを踏まえ、第1回目の「ムーンウォークのやり方|バックスライド1歩目の簡単な方法とコツ」で解説した内容を実際にやってみると、思った以上に「つま先を立てた方の足」のつま先の指に負荷がかかる事を実感したと思います。

この事から、バックスライドを使いこなせるようになるためには「つま先の強化」が必須です。

そこで今回は「つま先の強化」にスポットを当て、「バックスライドに耐えうるつま先の作り方とその練習方法」について詳しく解説していきたいと思います。

バックスライドの「つま先の使い方」

バックスライドの「つま先の使い方」は、大きく分けると次の2つの表現があります。

1. つま先の指を立てたバックスライドの表現

2. つま先の指を曲げたバックスライドの表現

2つの「つま先の使い方」

この2つの表現の「つま先の使い方」を図で示すと次のようになります。

1. つま先の指を立てたバックスライドの表現

「つま先の指を立てたバックスライドの表現」とは、「つま先を立てた方の足」のつま先の指を立てる事によって体重をつま先の指の先端の「点」で支えた状態からバックスライドする表現の事です。

「つま先の指を立てたバックスライドの表現」は、体重をつま先の指の先端の「点」で支えた状態からバックスライドするため、体重を支える面積が狭く、つま先の指の先端にかかる体重の負荷が大きくなる事から、「つま先の指を曲げたバックスライドの表現」よりも難易度が高いという「デメリット」があります。

しかし難易度が高い反面、バックスライドの表現が本来持つ「滑らかさ」とつま先の指を立てる事による「つま先のエッジ」とのコントラストが強調されて、キレの良いバックスライドの表現となる「メリット」も持っています。

2. つま先の指を曲げたバックスライドの表現

「つま先の指を曲げたバックスライドの表現」とは、「つま先を立てた方の足」のつま先の指を曲げる事によって体重をつま先の指から付け根にかけての「面」で支えた状態からバックスライドする表現の事です。

「つま先の指を曲げたバックスライドの表現」は、体重をつま先の指から付け根にかけての「面」で支えた状態からバックスライドするため、体重を支える面積が広く、つま先の指の先端にかかる体重の負荷が軽減する事から、「つま先の指を立てたバックスライドの表現」よりも難易度が低いという「メリット」があります。

しかし難易度が低い反面、つま先の指が床に対して明らかに曲がっている事から、バックスライドの表現が本来持つ「滑らかさ」とつま先の指を曲げる事による「つま先のやわらかさ」との相乗作用によって、どうしてもマイルドなバックスライドの表現となってしまう「デメリット」も持っています。

マイケルは「つま先を立てたバックスライド」

この2つの「つま先の使い方」のうち、マイケル・ジャクソンがムーンウォークで採用している表現は、前者の「つま先の指を立てたバックスライドの表現」です。

バックスライドに耐えうるつま先の練習方法

以上を踏まえ、ここからはバックスライドに耐えうるつま先の作り方とその練習方法について解説します。

これより解説する内容は、ある程度のトレーニングを積まないとけがをしてしまう可能性があります。練習の際はつま先への負担軽減のため靴やスニーカーを履いて行い、少しでも足の指を痛めてしまいそうになったり自分に合わないと感じたらすぐにやめましょう。

初級編:つま先を作る感覚をつかむ

初級編はつま先を作る感覚をつかむところから始めます。

「感覚をつかむ事」がおもな目的であるため、この練習は立たずに床に座って行います。

このつま先を作る感覚をつかむ手順は次の3ステップです。

ステップ1:両足を伸ばす

床に腰を下ろして座り、両足を伸ばします。

ステップ2:つま先を傾ける

両足のつま先を前方に伸ばすように床方向へ徐々に傾けていきます。

ステップ3:つま先がこれ以上傾かないところまで傾ける

つま先を傾けていく際、つま先の各指、足の甲、足首というように「部位」を意識しながら順に傾けていき、やがてつま先がこれ以上傾かないところまで到達したらその状態を維持します。

「つま先のゼロポジション」とは

このシリーズの解説では、「つま先を立てた方の足」のつま先へ体重を乗せた時に的確に指まで伝わる最適なつま先の形の事を「つま先のゼロポジション」と呼びます(図の左)。

ステップ3でつま先を前方に伸ばし、つま先がこれ以上傾かないところまで到達した状態で維持すると解説しましたが、このつま先の形が「つま先のゼロポジション」です。

実践編:つま先を作る

実践編は実際につま先へ体重を乗せてつま先の指で体重を支えながら行うため、立位姿勢で練習します。

「つま先で床を押してもその反発力で崩れる事のない剛性のあるつま先」を作る事を目標とします。

このつま先を作る手順は次の3ステップです。

ステップ1:「つま先のゼロポジション」を作る

ステップ2:指が巻き込む形となっていないか確認する

ステップ3:つま先へ体重を乗せる

ステップ1:「つま先のゼロポジション」を作る

まずは両足のつま先をそろえて真っ直ぐに立ちます。

次に左足のつま先を立てて「ムーンウォークの構え」(※1)の姿勢に入ります(図の右)。

「ムーンウォークの構え」のつま先を立てる動作はゆっくりではなく、つま先をスッと素早く立ち上げるイメージで行います。

そしてこの動作に入ると同時に「つま先のゼロポジション」を作ります。

※1:バックスライドに入る直前につま先を立て、その「つま先を立てた方の足」のつま先へ体重の半分以上を乗せる動作の事。ここではつま先へ体重を乗せずにつま先をスッと素早く立ち上げる動作までを行う。

ステップ2:指が巻き込む形となっていないか確認する

「つま先のゼロポジション」を作ったら、つま先の指が床に対して巻き込んだ状態となっていないかを確認しましょう。

つま先の指が巻き込んだ状態となると、結果的に指が折りたたんだ状態となり、つま先へ体重を乗せた時に的確に指まで伝わらなくなってしまいますので、指の先端は床に接した状態とします。

立位姿勢での「つま先のゼロポジション」は、つま先の各指の間隔をぎゅっと固めるようにつま先全体の密度を高め、つま先から足の甲にかけて程よい弓なりの形となる事が理想的です。

ステップ3:つま先へ体重を乗せる

この「つま先のゼロポジション」の形を作った状態からつま先へ体重を乗せていきます。

バックスライドに耐えうるつま先とするためには「つま先を立てた方の足」のつま先へ体重の半分以上を乗せる事が必須となるため、これを目標に練習します。

つま先へ体重を乗せる練習は次の3段階に分けて行うと良いでしょう。

第1段階:つま先と床との接点に体重を乗せる

はじめはつま先と床との接点に体重を乗せる事を意識しながら慣らしていきます。

第2段階:さらにつま先へ負荷をかける

慣れてきたら重心を少し前へ移してさらにつま先へ負荷をかけて慣らしていきます。

第3段階:体重の半分以上を乗せる

ここまで慣れてきたらつま先をスッと素早く立ち上げると同時に「つま先のゼロポジション」を作り、つま先へ体重の半分以上を乗せていきます。

左足の練習が終わり次第、足を切り替えて右足も同じ手順で練習します。

バックスライドをキレ良くキメるために

以上が「バックスライドに耐えうるつま先の作り方とその練習方法」についての解説でした。

バックスライドがキレ良くキマるかキマらないかの境界線はつま先の指にあると言っても過言ではありませんので、地味な練習ではありますが毎日少しずつ慣らしていきましょう。

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次にやるべき事

バックスライドに耐えうるつま先の作り方とその練習方法について理解した次にやるべき事は、「床からの反発力」を利用した足の使い方を理解する事です。

第1回目の「ムーンウォークのやり方|バックスライド1歩目の簡単な方法とコツ」で解説した内容を実際にやってみると、思った以上につま先を立てた方の足のつま先の指に負荷がかかる事を実感したと思いますが、それと同様につま先の指に負荷がかかる以前の問題として「足を後方へスライドする事ができない」という事に気づいたと思います。

このおもな原因は「足を後ろへ引こうと意識する事」にあります。

なぜならバックスライドのしくみの本質を理解すると、意識的に足を後ろへ引こうとしなくても自然に後方へスライドできるようになっているからです。

それではどうすれば足を自然に後方へスライドできるようになるのでしょうか。

それを解決するキーワードが「床からの反発力」です。

【第4回】床からの反発力についての解説

そこで次回は「床からの反発力」にスポットを当て、「床からの反発力」を利用したバックスライドのしくみについて詳しく解説していきたいと思います。

ムーンウォークのやり方|床からの反発力を利用したバックスライド
「床からの反発力」を理解すると、足を後ろへ引こうとしなくても自然にスライドできるようになります。

それではまた次のコンテンツでお会いしましょう。

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KAIZOU NINGEN

ダンス研究家。専門はムーンウォークとアニメーションダンス。幼少期にマイケル・ジャクソンのメカニカルな動きを取り入れたダンスに影響を受け、1990年よりダンスの研究を始める。マイケル・ジャクソン没後10年特集番組へ情報提供(TBS「一番だけが知っている」:2019年)。

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