サークルフロート系の頂点を極めたバッドツアーの回転ムーンウォーク

サークルフロート系の頂点を極めたバッドツアーの回転ムーンウォーク

1984年のジャクソンズヴィクトリーツアーのBillie Jeanで初披露された回転ムーンウォークは、それから3年後の1987年のバッドツアーでも披露されました。

そのバッドツアーの最初の開催国であった日本の、とりわけ横浜スタジアムで披露された回転ムーンウォークは、ヴィクトリーツアーで披露したものよりも更に進化した回転ムーンウォークとなっていました。

特筆すべき点として、その後マイケル・ジャクソンはこの1987年のバッドツアーを境にこれまで開発してきたブガルー・シュリンプ(Boogaloo Shrimp)を原型とする「サークルフロート系回転ムーンウォーク」を一切封印し、もう一つの系統の回転ムーンウォークであるエレクトリック・ブガルーズのブガルー・サム(Boogaloo Sam)を原型とする「オリジナルムーンウォーク系回転ムーンウォーク」へと移行します。

この事を鑑みると、バッドツアーの横浜スタジアムで披露された回転ムーンウォークは、ヴィクトリーツアーロサンゼルスバージョンの集大成型回転ムーンウォークをベースとするアップデートバージョンにして完全バージョンである「完成型回転ムーンウォーク」であり、サークルフロート系回転ムーンウォークの頂点を極めた回転ムーンウォークであったと言えます。

以上を踏まえ今回は、サークルフロート系回転ムーンウォークの頂点を極めた「完成型回転ムーンウォーク」のバッドツアー横浜スタジアムバージョンを取り上げ、その仕組みとやり方について解説していきたいと思います。

回転ムーンウォークのやり方

参考

「バッドツアー横浜スタジアムバージョン」は、左右2つの折り返し点を経由して時計回りに1周する回転ムーンウォークです。

前のバージョンであるヴィクトリーツアーロサンゼルスバージョンとの主な違いは、回転する方向が反時計回りではなく時計回りである点と、折り返し点において、ロサンゼルスバージョンではターンで処理していたところを横浜スタジアムバージョンでは足捌き(スライド)によってターンしている点の2点です。

回転ムーンウォークのやり方1

スタートポジション

両足のつま先を軽く外側に開いて立ち、左足をつま先立ちします(0)。

この位置がスタートポジションです。

左足

かかとを下ろして床に着地します(1)。

右足

かかとを軸に時計回りへ回転し(1)、つま先を立てます(2)。

この時、右足のつま先の先端を3時方向に立てた状態とします。

体重

右足のつま先の先端と左足のかかとにかかっています。

回転ムーンウォークのやり方2

右足

つま先を立てていた状態からかかとを下ろします(3)。

左足

右足のかかとを下ろす動作と同時に、左足のつま先をこれから回転する時計回りの方向へ向け(2’)、すり足で右足を追い越すところまで移動します(2)。

この時移動していく途中からかかとを浮かせていき、移動後につま先の先端を3時方向に向けて立てた状態とします。

体重

左足のつま先の先端と右足のつま先部分にかかっています。

回転ムーンウォークのやり方3

左足

左足のつま先の先端に半分以上の体重を移し、つま先を支点として時計回りに回転します。

回転後はかかとが床に着地した状態とします(3)。

回転後の身体の向きは6時方向を向いています。

右足

左足の回転と連動し、つま先を支点として時計回りに回転します。

回転後はかかとが床に着地した状態とします(4)。

体重

両足のかかとにかかっています。

「バッドツアー横浜スタジアムバージョン」前半の動作の流れ

ここまでが「バッドツアー横浜スタジアムバージョン」前半の動作です。

動作の流れをスローモーションで示したものが次の動画となります。

回転ムーンウォークのやり方4

後半パートではこれまでの動作を繰り返し元の位置へ戻ります。

右足

かかとを軸に時計回りに回転し(5)、つま先の先端を9時方向に向けて立てた状態とします(6)。

左足

右足の回転と連動し、かかとを軸に4’方向へ時計回りに回転し始めます。

体重

右足のつま先の先端と左足のかかとにかかっています。

回転ムーンウォークのやり方5

右足

つま先を立てていた状態からかかとを下ろします(7)。

左足

右足のかかとを下ろす動作と同時に、前回のパートに引き続き左足のつま先をこれから回転する時計回りの方向へ向け(4’)、すり足で右足を追い越すところまで移動します(4)。

この時移動していく途中からかかとを浮かせていき、移動後につま先の先端を9時方向に向けて立てた状態とします。

体重

左足のつま先の先端と右足のつま先部分にかかっています。

回転ムーンウォークのやり方6

左足

左足のつま先の先端に半分以上の体重を移し、つま先を支点として時計回りに回転します。

回転後はかかとが床に着地した状態とします(5)。

右足

左足の回転と連動し、つま先を支点として時計回りに回転します。

回転後はかかとが床に着地した状態とします(8)。

体重

両足のかかとにかかっています。

「バッドツアー横浜スタジアムバージョン」後半の動作の流れ

ここまでが「バッドツアー横浜スタジアムバージョン」後半の動作です。

動作の流れをスローモーションで示したものが次の動画となります。

「バッドツアー横浜スタジアムバージョン」の動作まとめ

一連の動作の流れをスローモーションで示したものが次の動画となります。

以上が「バッドツアー横浜スタジアムバージョン」の回転ムーンウォークの1周目のやり方の解説でした。

2周目以降を行う場合は、「回転ムーンウォークのやり方1」の右足1の動作から行います。

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KAIZOU NINGEN

ダンス研究家。専門はムーンウォークとアニメーションダンス。幼少期にマイケル・ジャクソンのメカニカルな動きを取り入れたダンスに影響を受け、1990年よりダンスの研究を始める。マイケル・ジャクソン没後10年特集番組へ情報提供(TBS「一番だけが知っている」:2019年)。

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